子育てにおいて、強い自己肯定感を持った子に育ってほしいと思う親心はどなたでもお持ちではないでしょうか?
ところがこの自己肯定感を身に着けさせることは、自己肯定「感」というだけあって、目に見えるものではないため、なかなか難しいという現実があります。
そこで今回は、子供の自己肯定感を絵本で育む方法について紹介させて頂きますので、子供の自己肯定感の身につけさせ方にお悩みの方は試してみてください。
自己肯定感ってなんだろう
そもそも自己肯定感とはどういったものなのでしょうか?
なんとなく理解されていると思いますが、このお話を続けていく上で、共通の認識を持つために、まずは自己肯定感ってなんだろうということについてのお話をします。
自己肯定感とは
自己肯定感というのは、自分自身の価値や存在意義をポジティブに捉えることができる感情のことです。他人からの評価を気にすることなく自分をきっちりと認めてあげられる人は自己肯定感が高いと言えますし、客観的に社会にとって価値のある人でも、自分なんていてもいなくても何も変わらないと考えているような人は自己肯定感が低いと言えます。
人はいつも一定の精神状態ではありませんので、同じ人でも、自分を肯定する気持ちが強いときもあれば、自信をなくし否定的になるときもありますが、思考によるところが多いため、普段の平均的な状態を指して、自己肯定感が高い人や低い人と分類しているかと思います。
次にそれぞれの特徴について見ていきましょう。
自己肯定感の高い人の特徴
自己肯定感の高い人は、他人の評価を気にしすぎないというのが一番の特徴です。
他人から見て上手くいっていなくても、自分の中で納得がいけば自分を褒めてあげることができます。上手くいかない時も、できない自分を責めたりはせずに、まずは受け止めてあげます。そこから、何か改善できないか、別のことに力を注いだ方がよくないかといったことを考えることができます。
自分と他人を比較することが少ないので人当たりもよく、前向きな考え方が明るさを生むので、結果として、周りからも魅力的な人と見られることが多いと思います。
自己肯定感の低い人の特徴
自己肯定感の低い人の特徴は、周囲との比較で物事を考えるということがあげられます。
そのため、周りと比べた自分の立ち位置をいつも気にしていたり、何かを達成しなければ自分にも他人にも認められないという思考が無意識のうちに働いてしまいます。
自分のペースではなく、周りに反応して動くことが多いため、いつもどこかしんどそうな人という印象を受けることが多いと思います。
どうすれば自己肯定感は高まるのか
次に自己肯定感はどうすれば高まるのかということについて見ていきたいと思います。
自己肯定感というのは、物事の考え方を変えれば、大人でも高めることが可能ですが、今回は子供に焦点を当てていますので、どのような育て方で自己肯定感が高まるのかという視点で見ていきます。
自己肯定感を高める接し方
子育てにおいて、自己肯定感を高めるには、無償の愛をたくさん与えてあげることが重要です。どんなあなたでも大好きだよという気持ちをしっかり伝えてあげることです。そして、あなたが存在していることで、幸せをもらっている、ありがとうということも伝えてあげてください。
こんなこと誰でもできると思ってしまうかもしれませんが、意外と子供を褒める時というのは条件付きになってしまうものです。
どんなに失敗しても、周りはできているのに自分だけできていないという状況でも、いつもと同じ表情で、自分の存在そのものを愛してくれて、いつでも愛情を注いでくれる人がいれば子供は安心しますし、自分の存在意義を実感することができます。
ここでのポイントは、子供に愛が伝わっているかどうかというところです。子供をどれだけ愛していても、子供が自分の親は条件付きで愛してくれていると感じているのでは、無償の愛を与えていないのと同じことになります。
自己肯定感を下げる接し方
上記にも出てきましたが、条件付きの愛というのは、自己肯定感を下げてしまいます。
子供は愛を求めていますので、そのために親の要求に答える努力をし始めます。そして、それが癖となり、結果を出さなければ自分を認めてもらえないという思考に囚われるようになっていくのです。
何かに向かって努力をするときに、条件付きでご褒美を用意するというようなことは、効果はあると思いますが、上手くいかなかったときに、ガッカリな顔をしてしまっては、自己肯定感は下がってしまいます。そういった頑張りがどのような結果であれ、子供を愛しているということをしっかりと伝えておくようにしましょう。
自己肯定感の形成に絵本を活用する具体的方法
自己肯定感が高まる接し方というのは、少し調べればわかると思いますので、知っている方も多いと思います。それでも何かを求めて、自己肯定感の高め方を調べたりするのは、理論がわかったところで具体的方法がわからないんだという状態だからではないでしょうか?
ここからは、絵本ソムリエがオススメする、自己肯定感の形成に絵本を活用する具体的な方法をお伝えしていきます。
自己肯定感を高める絵本の読み聞かせルーティンを作る
自己肯定感を高める接し方が必要とわかっていても、実践となるとなぜ難しいというと、何か事象が起こったときに、咄嗟に子供にとってベストな接し方ができるとは限らないからです。
それであれば、毎日、子供の自己肯定感を高めるルーティンを作ってしまえばいいのです。
それにもってこいなのが、絵本の読み聞かせです。
朝でも夜でもいいと思いますが、毎日絵本の読み聞かせの時間を作り、そこでしっかりと自分にとってどれだけあなたが大切なのかということを伝えてあげるのです。
毎日毎日、自己肯定感を高めるような時間が少しでもあれば、ジワジワと自己肯定感が高まっていきます。
子供への感謝を口にする
具体的にいうと、絵本の読み聞かせをした後に、今日もママ(パパ)のお話を聞いてくれてありがとう、嬉しかったよということを伝えるのです。
親が絵本の読み聞かせをすると、子供は親の声に安心しながら楽しいお話を聞けるので、とても楽しい時間と認識します。そこでさらに、ありがとうと感謝されることで、子供は自分が楽しんでいるだけでも親の役に立っているという実感が沸くものです。そこで、自分の存在そのものが愛されているんだということを認識します。
たったこれだけです。
これだけでも、毎日続けていると、子供に存在意義を十分感じさせることができると思います。あくまでも、親も絵本を読む時間が好きで、こんな時間をくれてありがとうという姿勢であることを忘れないでください。
自己肯定感を高める絵本
子供の自己肯定感を高めるために役立ちそうな絵本はたくさんありますが、今回は特に紹介はしません。
なぜかというと、どんな絵本を読むかということは、今回紹介した自己肯定感を高める方法においては関係ないからです。
今回紹介した方法は、読み聞かせという子供が安心しており親子の絆が深まりやすい状態を自己肯定感を高めるルーティンに組み入れるというもので、読み聞かせという行為を活用しているため、絵本の内容についてはどんなものを選んでもらっても大丈夫です。
それでも絵本の内容にもこだわりたいという方は、当ブログで自己肯定感カテゴリーに分類されている絵本を参考にしてもらえればと思います。
簡単な方法ではありますが、短時間でもこういったことを習慣化すると、長い目で見たときに大きな違いが表れてきますので、是非参考にしてみてください。
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