子供の考える力を伸ばすために実践したい3つのこと

子育て

多くの親が子供にとって考える力が大切であると感じていると思います。しかし、考える力を伸ばすことを意識して子育てをしている方は案外少ないものです。そこで今回は子供の考える力を伸ばすために実践したいことを紹介します。

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子供が考える力が必要なのはどんなとき

考える力を伸ばす前に知っておいていただきたいのが、子供が考える力をどんなときに使うのかということです。

考える力が使われるときというのは、問題の最適な解決策を導き出すときです。具体的には次にあげるようなものがあります。

  • 目的の達成に必要なことを洗い出して行動する
  • 危険を回避するためのシミュレーション
  • 相手が言っていることの本質を捉える

相手が言っていることの本質を捉えるということについて、私が実際に体験した例を1つ紹介します。
とある新入社員が「これを郵送してほしい」と頼まれたのですが、この新入社員は以前にも同じ依頼をされており、そのときには94円の切手を貼って送るように指示されていました。そこで、新入社員は94円切手を貼って送りました。しかし、今回は84円切手で送れる重量だったのです。
小さなことかもしれませんが、複数の切手の種類があることに疑問を持つことなく、過去の経験だけをもとに行動をした結果と言えると思います。
この例で大切なのは、相手から求められているのは書類を目的地に届けることであるので、その方法は自分で考えることができるという点です。
目的地の近くに行く用事があるのであれば直接渡しに行くことができるかもしれませんし、頼まれた自分自身が忙しければさらに別の人に依頼をすることもできるかもしれません。そして、切手を使って送る場合にも、最低限のコストで送ることを考えたり、速く届ける必要があるのであれば速達を利用するなど考えることができます。

こういった小さなところでもたくさん考える力を発揮する場面はありますので、必要な場面で考える力を使っている人は、周りからの評価も高まるでしょうし、自分の力で自分の人生をよりよくすることができるのです。

問題の最適な解決策を導き出すときに考える力が発揮される

子供の考える力を伸ばすためにできること

ここからは子供の考える力を伸ばすためにできることを紹介していきます。考える力を伸ばすためのポイントは次の3つがあります。

  1. 子供の考える機会を奪わない
  2. 子供が考える機会を創り出す
  3. 自分で考えたことを認識させる
子供の考える機会を奪わない

一つ目のポイントは、子供の考える機会を奪わないということです。これは目の前にある問題に子供が自ら考えようとしているときに、大人がアドバイスを与えたり助けたりしないということです。

簡単なことのようにも思えますが、目の前で子供が明らかに違ったことをやろうとしているときに、今から確実に起こる失敗を平然と見守るということはなかなか難しいものです。

失敗や間違いからも子供は必ず何かを学びます。失敗をした結果、どうすれば上手くいくのかというアドバイスを子供が求めてきたときが大人の出番です。

小さな失敗をたくさんすればするほど子供は成長するんだということを肝に銘じて、すぐに手を貸してしまいそうになる気持ちをグッと堪えましょう。

子供の手助けをしているつもりが、足を引っ張っているという可能性もあるんだね。

子供が考える機会を創り出す

子供の考える機会を奪わないということができたら、次にしてほしいことは、子供が考える機会を創り出すことです。

子供が自分で考えることを始めても、その機会が少なければ考える力は育っていきません。そこで、考える機会を積極的に創り出すことで、自分で考えるということが習慣化していきます。

機会を創り出すといっても難しいことではありません。新たに習い事を始めたりする必要はなく、公園で自由に遊ばせたり、子供が自分でできるような学習ドリルを与えてみたりすることで十分です。そういったことをしていくうちに上手くいかないことが出てきますので、そこで安易に助けるのではなく、間違ってもいいので自分で考えることを促すということが大切になってきます。

あらゆることで考える機会を創り出してあげることで、子供にとって自分で考えることが当たり前になっていくのです。

自分で考えることを定着させるためには、反復練習が大切なんだね。

自分で考えたことを認識させる

最後にお伝えするポイントは、自分で考えたことを認識させることです。

自分で考えて行動することが習慣化してきたとしても、誰かの指示で動くことが必要な時など、自分の意思ではなく行動することもあります。そのこと自体は悪くないのですが、自分で考えて動いているのか、他人の考えで動いているのかを明確に区別できるようにしておくことが大切です。そうすることで、周りに流されない自分を確立することができます

そこで実践してもらいたいのが、自分で考えたことを認識させるということです。

具体的な方法は至って簡単です。自分で考えて行動をしたときに結果が成功であれ失敗であれ自分で考えて行動したことのプロセスを褒めてあげるのです。

プロセスを褒めてあげることで、物事の結果ではなく、自分で考えることの大切さがどれだけ大切なものなのかということを覚えていきます。

自分で考えるという適切なプロセスはやがて様々な結果を生み出すでしょうから、本人も身を持って自分で考えることの大切さに気づくことでしょう。

周りに流されずに自分の頭で考える子供を育てるために、プロセスを褒めるということをたくさんしてあげてください。

結果ではなくプロセスを褒めてあげることが自分で考える力をさらに伸ばしていくんだね。

ここまで紹介してきた3つのポイントを簡単にまとめると次のようになります。

自分で考えさせる(子供の考える機会を奪わない)
 →何度も自分で考えさせる(子供が考える機会を作り出す)
  →自分で考えることの大切さを学ぶ(自分で考えたことを認識させる)

これら3つのポイントを意識して子供と接していくことで、子供の考える力はグングン伸びていきます。それぞれはちょっとしたことなのですが、3つを続けていくことで、大きな違いが生まれますので、是非参考にしてみてください。

絵本の紹介

ゆっくり かめのさん(偕成社)
かしわば さちこ 作
しもだ ともみ 絵

かめのさんとカコちゃんが床屋さんへ出かけるお話です。

かめのさんは歩くのがとてもゆっくりなので、近道をすることにしました。そこからはファンタジーな世界が始まります。最後には、おひさまみたいな髪型になるカコちゃんがとても可愛らしいです。

お母さんから離れてかめのさんと一緒に床屋さんへ行きますが、初めての環境に臆することなく臨機応変に対応していくカコちゃんの姿はとてもたくましいなと感じました。

かめのさんに子供を預けるお母さんは、今回お話しした、「子供が考える機会を創り出す」を地で行くような人だなと思います。実際には、かめに子供を預けられるという人はいないと思いますが、親がなんでも手助けをせずに、子供に任せてみることで、子供はかけがえのない経験を積むことができるということを教えてくれているようで、子育てにおいても参考にする部分があるように思います。

ご興味のある方は図書館で探してみてくださいね。

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