たくさん遊んでたくさん成長しよう 「おふろでじゃぶじゃぶ」

子育て

おふろでじゃぶじゃぶ(岩崎書店)
フィリス・ゲイシャイトー ぶん
デイヴィッド・ウォーカー え
福本友美子 やく

テーマ:思いっきり遊んじゃえ!

小さな子供が好き放題に遊びまわって服や部屋の中を汚してしまうと、親としてはやれやれと思うこともありますよね。どうしても汚れた服を洗濯したり、部屋を片付けたりすることを考えてしまうものです。

この絵本では、服や体の汚れなんて気にせずに思いっきり楽しむことが子供の成長に繋がるんだと親が再認識できるとともに、子供にとってもどろんこになって遊ぶことは楽しそうでワクワクすると思ってもらえるような楽しいお話になっています。

そして、どんなに子供が汚れようとお母さんが優しく子供を見守ってあげる姿からは、母親の愛情を感じます。

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遊んではお風呂の繰り返し

この絵本の主人公はうさぎの男の子です。朝起きてから料理に挑戦したり、外で遊んだりしますが、何かをするたびに汚れてしまい、そのたびにお風呂で体を洗います。何度もお風呂に入るのですが、お母さんは嫌な顔ひとつせず体をきれいにしてくれます。その姿に母親の愛情の深さを感じることができます。

伸び伸びした子供が育つかどうかというのは、家庭環境の影響が大きいと思います。このお話のように、小さな頃に思いっきり元気に遊ぶことを喜んでくれる親の存在があった子供は、伸び伸びとした性格に育つことが多いように思います。

可能であれば、この絵本のうさぎの男の子のように、汚れることなど気にすることなく、好きなだけ、好きなように遊ばせてあげることができるといいですよね。

幸せな一日

遊んではお風呂に入るということを何度か繰り返すと、やがて寝る時間になります。穏やかに眠る男の子は、楽しく幸せな一日を過ごしたんだなということが伝わってくる何とも言えない表情です。

そしてお母さんが最後に、また明日ねといって眠る男の子のほっぺにキスをします。

元気に遊ぶ子供の姿を見るのがお母さんにとっての幸せなのでしょう。

そして、また明日ねという言葉からは、子供の成長を喜び、子供を安心感で包みこむ母親の優しさを感じることができます。

こんな微笑ましい毎日を過ごして、この親子は本当に幸せそうだなと思います。

どろんこになって、何度もお風呂に入るということを実際にやってみると大変なことですが、それも子供の幸せな表情を見るということを楽しみに頑張ることで、子供も幸せな親との時間を作ることができます。子育てができる時間は限られているので、こういった時間は本当に大切にしたいものです。

愛は子供に必ず伝わる

無邪気に遊んでいるだけのように見える子でも、いつもそばにいてくれて、いつも自分を受け入れてくれる人の愛情は感じているはずです。そしてそれをうさぎの親子を通じて客観的に見ることができるこの絵本を一緒に読むことで、子供も普段の自分と重なる部分があり、潜在的に何かを感じとってくれるに違いありません。

愛情を与え続けていれば、子供に必ず伝わりますし、子供も優しい心を持った子に育ってくれることでしょう。大きくなればどれだけ子供を育てることが大変なことかもわかるようになり、そんな中で自分を育ててくれたということに感謝するでしょう。

非常に短いお話ですが、親と子が互いに愛を感じ合うことができるほっこりする一冊ですので、ご興味のある方は図書館で手に取ってみてください。

思いっきり楽しんでいいんだよ

最後になりますが、みなさんはお子様が服や部屋を汚したときに厳しく叱ってはいないでしょうか?

私も余裕がないときには、反射的に子供を怒ってしまうことがありますが、洗ったり拭いたりすれば綺麗になるものであれば、子供が一生懸命に取り組んだ行動を否定せずに、肯定してあげたいものです。子供は小さな頃の親の接し方に大きく影響を受けます。親からしてみれば大変なこともたくさんあるとは思いますが、ポジティブな影響を与えてあげたいですよね。

もちろん、汚さずできるようにしようねという話も大切ですが、子供が主体的にとる行動はどんどん肯定してあげるという親の寛容さが子供に安心感を与え、健やかな成長に繋がるんだと思います。

誰しも子供には元気に育ってもらいたいと思っていると思いますが、実際に子育てをしていると気持ちの余裕がないこともあるので、理想の子育てを実践することは本当に難しいことだと思います。だからこそ、このような絵本をきっかけにして、少し客観的に子育てを見る時間が大切なのだと思います。

短いストーリーの中に強いメッセージが込められたこの絵本を何度も何度も繰り返し読み聞かせをしてあげて、お子様との絆をさらに深めてみてはいかがでしょうか?

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