親であれば誰しも子供には質の高い教育を受けさせてあげたいと考えるのではないでしょうか?
それは、勉強だけでなく、音楽やスポーツ、芸術といった分野における教育かもしれません。質の高い教育を受けさせたいという時には、優秀な指導者に任せることがあるかもしれませんし、親が徹底的に付き添ってサポートしてあげるかもしれません。いずれの場合であっても、同じような教育を受けた子供でも、成長にばらつきが出るものですが、その差は、子供の学習能力にあります。
今回は、そんな子供の学習能力を向上させて、教育の効果を最大限に享受できる方法について解説していきます。
子供の学習能力とは
そもそも学習能力とはいったい何を意味するのでしょうか?
覚えたことを実行することができると学習能力が高いと言われるように、学習能力とは、新しい経験や知識に対しての「吸収力」であると言えます。
いくら質の高い教育を受けたとしても、そこから学びとる力が低ければ、習得できるものも少なくなるでしょう。
言うなれば子供の身に着けることのできる知識や技術というのは、次の公式で説明できるのではないかと思います。
知識・技術=学習能力×教育の質
つまり、受ける教育の質が高くても、学習能力が低ければ、身につく内容は限定的になる可能性があります。反対に、受ける教育の質が多少低くても、高い学習能力があれば、そこから多くのことを学べる子というのも存在しています。
学習能力を向上させるために必要なこと
では、学習能力を向上させるためには、どのようなことが必要なのでしょう?
知識や技術が優れている子というのは、学んだことを自分のものにして“発揮”することができます。この「発揮」というのはポイントとなってきます。言い換えるのであれば、「アウトプット」です。
つまり、知識や技術が優れているかどうかは、アウトプットで評価されるのです。そのため、インプットするにも、最終的にはアウトプットするということを前提としたものであることが大切なのです。インプットの時点から、アウトプットを意識しておくことが、学習能力を高めるかどうかの分かれ道になるのではないかと思います。
幼児期に学習能力を高める接し方
アウトプットを前提としたインプットと言われても、小さな子供にどのようにそのような習慣を身につけさせればいいのかと思われるかもしれません。
アウトプットを意識させるということについては、意外と簡単な方法があるんです。
それは、日常の中で、子供のアウトプットの場をたくさん作ってあげることです。何かの発表会に参加するといったことは必要ありません。子供は、親や周りの人に話を聞いてもらうのが大好きですので、新しいことを学んだ時には、その話を徹底的に聞いてあげます。
そうすることで、身につけたことを自分の頭の中で整理できますし、親や周りの人に話を聞いてもらうことを前提として様々なことに取り組むようになりますので、結果としてアウトプットを前提としたインプットが身につくようになるのです。
例えば、家に帰ってから、今日取り組んだことをしっかりと聞いてもらえる子というのは、学習能力が高まる傾向にあるのです。自分のもとに起こった出来事を、人にきちんと伝えられる子供というのは、自分の行ってきたことをしっかりと理解できているということであり、学習能力が高いということができるでしょう。
幼稚園の先生や習い事の先生たちに子供の教育を任せきりにすることなく、家庭内での会話の時間をしっかりと取って学習能力を高めてあげましょう。習い事などで何かを習得する場合に、教えてくれる先生方は、質の高いものを提供してくれると思いますが、それを自分のものとできるかどうかは、個々の学習能力に左右される部分ではないかと思います。
絵本の紹介
この絵本は、小さな茶色いノウサギと大きな茶色いノウサギが、雪の野原でクイズを出し合うお話です。
非常にハートフルな話で、小さな子供にも好かれそうな内容なのですが、ここでは学習能力という点に焦点を当てたいと思います。
クイズを出すというのは、自分の持っている知識から、あるものを別の表現で伝えることが必要になってきます。得た知識だけではなく、自分の頭で考えることで、得た知識が定着するという効果があります。
ノウサギの素敵な会話が子供にアプトプットの楽しさを教えてくれる一冊ですので、お子様の学習能力を高めたいという方にはオススメです。
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