今回の絵本は猫のお話です。
猫の、猫による、猫のための猫電車なのですが、行動はまるで人間です(笑)。
旅のわくわく感と、移り変わる季節、家族の思い出など、ほっこりしっぱなしのお話で、小さなお子さんにオススメです。
旅のはじまり
この物語の主人公のねこきちはどこからともなくやってきたねこでんしゃに両親と乗り込み、ここから旅が始まります。どこかミステリアスなところがあり、ねこでんしゃはどこからやってきたのかなと子供と会話するのも楽しいかもしれません。
電車の窓から景色を見るのが大好きなねこきちは、わくわくしながら次から次に変わっていく景色を眺めます。
春の思い出
ねこきちが窓から外を見ていると、小鳥のお花屋さんがやってきて、お花をもらいます 。外から小鳥がやってくるのですが、実際にはありえない光景ですので、子供の想像力を刺激してくれそうです。
そうしていると、車内販売の猫がやってきて、お弁当とクッキーをもらいます 。
お花を見ながらおにぎりやクッキーを食べて、ねこきちの家族はとても幸せそうです。
家族で電車に乗って遠出をしたくなるような場面でとても癒されます。
夏の思い出
ニコニコとお弁当やクッキーを食べていると、ねこでんしゃはトンネルへと突入し、車内は真っ暗となります。
トンネルを抜けるとそこには海が広がっていました。トンネルを抜けると季節が変わるようです。そして、うみねこ駅に到着し、しばらく停車することになりました。
ねこでんしゃが停車中に、ねこきち親子はどこからともなく取り出した釣竿を持って魚釣りを始めます。
ねこきち親子、かなりワイルドです。電車の中は釣った魚でいっぱいになります。
うみねこ駅の停車時間が終わり、間もなく出発という時に、遠足帰りの子供たちがねこでんしゃに乗り込んできました。
子供たちが電車に乗ると、ねこきち親子が釣った大量の魚があったので、子供たちは大喜びで魚を食べました。みんなで魚を食べて、遠足は楽しさを増していきます。
あれ?秋は?
みんなで魚を食べていると、ねこでんしゃはまたトンネルに入りました。
トンネルを抜けると外には雪が降っています。(秋はありませんでした。汗)
寒いねと言っていると、なんと車掌さんがコタツを持ってきてくれました。寒い日に家族旅行の道中の電車でコタツに入るなんて幸せですよね。
ねこきち親子も、遠足帰りの子供たちも、コタツが用意されると丸くなってすやすやと眠りだしました。
そして、電車が着く頃には春になっているでしょうという締め括りでお話が終わります。
目の前にある楽しみを見つけよう
このお話では、季節が変わるごとに、ねこきち親子がそれぞれの季節ならではの楽しみを堪能していきます。
春にはピクニック、夏には海釣り、冬にはみんなでコタツを囲む。
めぐりゆく季節でそれぞれに楽しみ方があります。
子供が少し大きくなると、漫画やゲーム、最近ではYouTubeといったものにどハマりしてしまい、自然の美しさや、四季の楽しみといったものと無縁となってしまうということもなくにはないと思います。
小さい時にこういった楽しみを知り、体験することで、大きくなった時にも、家族や友達と外へ飛び出し、楽しい思い出を作ることで、人生はより豊かになるように思います。
この絵本では、みんなでワイワイガヤガヤ楽しむことの魅力を感じることができますので、是非親子で何度も読んでみて欲しいなと思う一冊です。
ご興味のある方は図書館で探してみてくださいね。
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