すべての弱虫な子供たちへ 「ラチとらいおん」

子育て

ラチとらいおん(福音館書店)
マレーク・ベロニカ ぶん・え
とくながやすとも やく

テーマ:勇気の作り方

他人への警戒心が強く、なかなかみんなの輪に入れなかったり、極度に怖がりだったり、弱虫なところがあるお子様がいる親御さんは、このままで大丈夫だろうか、もっと強くなってほしいなということを思うものです。

今回紹介する絵本は、すべての弱虫な子供たちに読んでほしい絵本であり、親御さんにもお子様は必ず弱虫を克服できると勇気づけてくれる絵本でもあります。

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世界中で一番弱虫なラチが誰よりも強くなる物語

このお話の主人公のラチは、世界中で一番の弱虫でした。

友達すら怖がる始末ですので、みんなからも仲間外れにされて、いつも泣いていて、一日中絵本ばかり見ているような子でしたが、ライオンとの出会いがラチを劇的に変化させます。

ラチはライオンに出会ってから、毎朝体操をして体を鍛え、ライオンと行動を共にすることで、これまで怖がっていたこともできるようになりました。そして、とうとう相撲でライオンに勝つまでに強くなります。

その後、ラチは買いたてのボールをのっぽに取られてしょんぼりしている友達を見て、取り返しにいくと言って出かけていき、のっぽからボールを取り返しました。ラチはこの時もライオンが一緒にいてくれていると思っていたのですが、ライオンはいませんでした。ラチは一人で、のっぽからボールを取り返していたのです。

うちに帰るとライオンからの手紙が置いてあり、ラチは強くなったからライオンがいなくても大丈夫、他の弱虫の子供のところへ行って強くしてあげるんだという内容が書かれていました。

ラチはライオンがいなくても、何も怖がらなくなりました。

弱虫でも強くなれる

この絵本では、弱虫でも強くなれるというメッセージが描かれています。今は弱虫であったとしても、強くなろうとすれば必ず強くなれると思わせてくれる内容です。

ラチにとってのライオンが、親なのか、いつも一緒にいるぬいぐるみなのか、それ以外のものかは子供によって異なるとは思いますが、まずは自分一人では怖がってしまうことを、誰かと一緒にできるようになっていくことで、これまで怖がっていたものが徐々に克服できていくものだと思います。

この恐怖心を克服する流れを擬似体験できる絵本ですので、お子様にも自分は変わることができると思ってもらえるきっかけになるかもしれない一冊です。

強くなるには行動が必要

弱虫でも強くなれるということを教えてくれるお話ですが、あわせて、強くなるにはそのための行動が必要であることについても学ぶことができます。

ラチもお話の中で、毎朝体操をしていましたし、ライオンが一緒だったとはいえ、これまでは怖がっていたことも挑戦していました。

ライオンがラチを強くしてくれたようにも思えますが、ラチが行動しなければ、ラチは今も弱虫のままだったと思います。

そういった点もお子様に伝われば、この絵本が、弱虫を克服するために何ができるだろうかということを一緒に考えるきっかけとなってくれるかもしれません。

気持ちが前向きになる、気持ちのいいお話ですので、是非図書館で探してみてください。

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