幼児がサッカーに興味を持つ絵本 「サッカーしようよ!ブルンミ」

子育て

サッカーしようよ!ブルンミ(風濤社)
マレーク・ベロニカ 文・絵
羽仁協子 訳

テーマ:幼児にサッカーの魅力を伝える

子供に人気のスポーツとして、いつも上位に位置しているサッカー。

そんなサッカーをお子様にもしてほしいなと思っている方は多いのではないでしょうか?一方で、無理矢理やらせると嫌いになるかもしれないという心配もおありかもしれません。

親が子供に色々と押し付けるのはよくありませんが、幼児期の子供に様々な選択肢を提案してあげられるのも親です。興味を持していろんなことにチャレンジさせてみるというのは子供にとっても素晴らしいことですので、お子様にサッカーをしてほしいなという気持ちはとても素晴らしいものだと思います。

今回紹介する絵本は、かわいいくまのブルンミが主人公のお話ですので、今はサッカーに興味がないというお子様でも楽しんで聞いてくれるお話ですので、お子様とサッカーとの出会いにはぴったりの一冊かもしれません。

この絵本がお気に入りとなれば、公園でブルンミのようにボールを蹴ってみようかと言うと喜んでサッカーをしてくれるかもしれませんよ。

絵本の内容の簡単な説明の後に、子供がサッカーに興味を持つために大切なことをお伝えしていますので、最後まで読んで頂ければきっとお役に立ててもらえると思います。

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サッカーを知らない子供だけでは楽しめない

ブルンミは仲良しのアンニパンニからサッカーボールをプレゼントされました。

ブルンミはアンニパンニにサッカーを教えてほしいとお願いしますが、アンニパンニは買い物から帰ってからねと言って出かけてしまいます。

ブルンミはアンニパンニが帰るまで待ってられないと一人で遊び始めます。

サッカーをしたことがないブルンミがボールを蹴ると、カエルやウサギやハリネズミにボールが当たってしまいます。みんなが怒ったので、ブルンミはサッカーなんてもうやめると言って、ボールを遠くに投げてしまいます。

小さなブルンミがこうなるのも、当然と言えば当然ですよね。

ブルンミはボールをもらっただけで、サッカーがどんなものなのか知らなかったので、適当にボールを蹴っていただけです。ゲームのような要素もなく適当に蹴るだけではすぐに飽きてしまうでしょうし、上手くボールを蹴れないので周りのみんなにボールが当たってしまい、怒られてしまって、やる気がなくなるのは仕方ないことです。

サッカーの楽しさに触れる

ブルンミが投げたボールをベンツェくんが見つけます。そして、持ち主を探していると悲しそうなブルンミがいました。

ブルンミは自分のボールだけど、サッカーができないからもういらないよとベンツェくんに言います。

それを聞いたベンツェくんは、サッカーを教えてあげるよと言って、丁寧にお手本を見せながらブルンミにサッカーを教えてくれました。

サッカーは手を使ってはいけないという基本的なルールから教えてもらい、ブルンミは少しずつサッカーを理解していきます。

最後には、ゴールを決めるまでに成長したブルンミは、続きはまた明日と言って、上機嫌でベンツェくんとお別れしました。

大きくなったらサッカー選手なるんだ

ベンツェくんと別れた後に、アンニパンニが帰ってきました。

ブルンミは得意げにサッカーが上手くなったことをアピールします。アンニパンニもブルンミの成長ぶりに驚きました。

ブルンミはすっかりサッカーの虜になっていました。

最後には、もっともっと練習をして、大きくなったら、サッカー選手になるんだとアンニパンニに伝えてお話は終わります。

「好きになる」「興味がある」とは

この絵本で、ブルンミは一人でボールを蹴っていた時には、サッカーなんてもうやめると言っていました。

ところが、ベンツェくんにサッカーを教えてもらった後には、大きくなったらサッカー選手になるという真逆のことを言うまでになっていました。

実際の幼児期の子供も同じようなところがあるのではないかと思います。

少しやってみてすぐに楽しいかどうかを判断していくので、最初が肝心です。

幼児期の「好きになる」「興味がある」というものは、存在の認識からそこにいたるまでの障壁が何もない、または壁にぶち当たった時のしっかりしたサポートがあるという状態から生まれるものなのだと思います。

最初は簡単なことからはじめて、褒めてあげながらできることが増えてきている実感を与えながら、上達をさせていく。こういった流れが大切なので、お手本も何もなく、ボールだけ与えられたブルンミはサッカーが楽しくなかったのだと思います。

ベンツェくんがサッカーの楽しさを教えてくれたように、お子様にサッカーをしてほしいという親御さんは、最初からできるようなことからはじめて上手に褒めてあげることで、サッカーをすることが楽しいと思ってもらうことが必要です。

さらにその手前の、「公園でサッカーをしてみようか」というきっかけの部分に、この絵本はとても役立ってくれると思います。

まずはこの本を大好きになってもらい、ブルンミがやっていたことを公園でやってみようかというようにお子様を誘ってあげることで、お子様も喜んでサッカーに取り組んでくれるようになるかもしれません。

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