人の気分ってコロコロ変わりますよね。
思いがけないプレゼントをもらったり、何かが上手くいったときには嬉しい気持ちになりますし、天気が悪かったり、誰かの言葉に傷付いたりしたときは嫌な気持ちになったりします。
いいことが続く日は、今日はついているなと思いますし、よくないことが続く日は、ついていないなと思うものです。
今回紹介する絵本は、そんなコロコロ変わる気分についての素敵なお話です。
コロコロ変わるブルンミの気分
ブルンミは雨が降ってきそうな曇った空をしょんぼりと見上げていました。
そこへ仲良しのアンニパンニが七つの風船を持ってきてくれました。しょんぼりしていたブルンミですが、すぐに上機嫌に変わります。
あかいろ、だいだいいろ、きいろ、みどりいろ、そらいろ、あいいろ、むらさきいろの色鮮やかな風船の絵がとても素敵です。
その風船を友達に見せてあげようと、ブルンミは出かけました。友達に見てもらいたいという楽しい気持ちで出かけたブルンミでしたが、様々なハプニングが起こり、風船は次々とわれていきました。そして、最後の一つも、ブルンミの赤い風船をとても欲しそうに見つめるうさぎにあげてしまい、風船はなくなってしまいました。
うちへ帰ると、雨も降り出してきて、ブルンミは今日はついてない日なんだと思いました。
目の前の出来事にブルンミの気持ちは上がったり下がったりを繰り返します。
アンニパンニの前向きさ
風船がなくなってしまってしょんぼりしているブルンミでしたが、同じ出来事でもアンニパンニの捉え方は違います。
アンニパンニはブルンミに、「風船はいつかなくなるものよ。」と言います。
風船がわれてブルンミのようにガッカリしてしまう人もいますし、アンニパンニのように仕方ないと思える人もいます。
どんな人でも気分は変わっていくものでしょうが、同じ出来事でも人によって感じ方は異なることが表現されています。
今日は素晴らしい日だった
ようやく雨が止んだとき、アンニパンニが空を指差して、風船が虹になって輝いているわとブルンミに言いました。
それまで、落ち込んでいたブルンミでしたが、虹を見てびっくりしてこう叫びました。
「そうか、今日は素晴らしい日だったんだね!」
今日がどんな日になるかは自分次第
目の前に起こる出来事に気分を振り回されるブルンミでしたが、最後にはアンニパンニのお陰で、素晴らしい1日と思うことができました。
このお話では、出来事自体は誰にも同じように起こるけれども、それに対してどのような意味づけをするのかは、人によって異なるということを教えてくれています。
この絵本を読んで、どんな出来事にもいいところを見つけたり、前向きな捉え方ができるようになれるかもしれませんので、是非何度も読み聞かせをしてあげてほしい一冊です。
ご興味のある方は、図書館で探してみてくださいね。
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