子供の友達関係に親がしてあげたい5つのアドバイス

子育て

幼稚園や小学校や習いごとなど、成長するとともに子供の属するコミュニティは広がっていきます。子供はそんな人間関係の中で友情の素晴らしさや他者理解を学んでいくのです。今回は子供の友達関係についての話をしていきたいと思います。

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その子だけの関係構築がある

まず最初に大切なことは、一人として同じ性格の子供がいないように、どのような友達関係を築いていくのかも、子供によって異なることを理解しておくことです。

心を許せる少数の友達を大切にするタイプの子もいれば、たくさんの友達を作っていろんな子と遊ぶのが好きな子もいます。

どうしても親は子供に対して、たくさん友達を作るようにということを言いがちですが、友達作りにも個性があるのだということを理解した上で、より良い友達関係ができるためのアドバイスをしてあげてください。

親がしてあげたい5つのアドバイス

ここからは子供が友達付き合いをより充実させるために、親がしてあげたいアドバイスについて解説していきます。

仲良くできない子もいるかもしれない

子供が幼稚園や小学校に通うようになるときに、子供は親や周りの人から、みんな友達だからみんなと仲良くしようねと教えられます。

けれども、子供にそんなことを教える側の大人でもみんなと仲良くできないのだから、子供にだって合わない子がいるのは当然です。自分とは合わないと思っている子とも、無理矢理仲良くしなさいと言われても、楽しくないですし、仲良くしなければいけない理由もありません。

みんなと仲良くしようと試みることは大切ですが、みんなと仲良くできるとは限らないということを伝えてあげるのがいいと思います。

みんなと仲良くできる子は仲良くできればいいですが、そうでない子はみんなと仲良くなれなくても大丈夫なんだと言ってもらえるだけでも安心すると思います。

友達の数や誰とでも仲良くなれることも大切かもしれませんが、「友達って素敵だな」って思えることが一番重要ですので、無理をして付き合うのが友達ではないということを伝えてあげましょう。

先入観を持たないこと

一つ目の話と矛盾するように思えるかもしれませんが、先入観を持たずにいろいろな子と遊んでみようということも伝えてあげてください。

遊んだり話したりもしたことないのに仲良くできなさそうと判断するのは避けたいところです。一度接点を持ってみた結果、仲良くできないと思えば、別の子と仲良くすればいいのです。

変な先入観を持つことなく、一度は接点を持つという習慣を作ることで気の合う友達も増えていくことでしょう。

ですので、どんな子かわからない子とはチャンスがあれば、一度だけでもいいので関わってみてはというアドバイスを送ってあげてください。

相手もドキドキなんだよ

初対面の人と話すときって、顔見知りの人と話すよりも緊張しますよね?

それは子供も同じです。声をかけられる側もかける側も、程度の差こそあれドキドキ緊張するものです。

子供は自分のことで精一杯なので、相手の精神状態まで想像することができない子が多いと思いますので、こっちもドキドキするけど、相手もドキドキしているんだよと教えてあげることで、少しは気が楽になることでしょう。

君が友達で嬉しいはずだよ

友達ができてもどこかよそよそしい感じで受け身になりがちな子供もいます。ある子とは何も気にせずに遊べるけど、他の子には気を使いすぎているというような場合もあると思います。

特に自己肯定感が高くはない子に見られる傾向がありますが、そんな子には友達の前でもっと自分を出せるように背中を押してあげるような声かけをしてあげることがオススメです。

どんな子供でも仲のいい友達ができるのは嬉しいことだと思いますので、自分自身が友達ができたら嬉しいのと同じように、相手も友達ができることは嬉しいことなんだということを教えてあげるのが効果的です。

そうすることで、心のバリアが解かれますので、自分から話しかけることができない恥ずかしがり屋な子供でも、誰かから声をかけてもらったときにスムーズに仲良くなれることがあります。

そして、友達からもありのままの自分を受け入れてもらうという経験を積むことで、自己肯定感も高まっていくことでしょう。

相手の気持ちを考えて自分の気持ちも伝えよう

最後は、「相手の気持ちを考えよう」ということと「自分の気持ちを伝えよう」ということです。子供の友達関係において、親が一番経験してもらいたいことはここではないでしょうか。

私たちはどこへ行っても多かれ少なかれ人間関係がある世界に生きています。そして、私たちの抱える悩みのほとんどが人間関係によるものではないでしょうか?

嫌いな人がいるということは当然人間関係の悩みになると思いますし、自分の容姿に満足いかないところがあるといった悩みは一見すると自分自身だけの問題のようにも見えますが、世の中に他人が存在することで、他人にどう見えるかということがあるために起こっている問題ですので、ある種人間関係の悩みと言えます。

人間関係の悩みの原因は様々ですが、コミニュケーションが上手く取れなかったことが原因となることは本当に多いと思います。

そのコミニュケーションの基本とも言える「他者理解」と「自己主張」のバランスをしっかりと取れることで、人間関係の悩みは少なくなりますし、コミニュケーション能力を高めることは人生を豊かにしてくれます。

相手の気持ちを考えることができない子は周りから受け入れてもらいにくいでしょうし、自分の気持ちを伝えられない子は我慢をしなければいけないことが多くなってしまうでしょう。

相手の気持ちを考えたり自分の気持ちを伝えるということは、友達ができれば自然と身についていくものではありますが、どちらに偏りすぎてもよくありませんので、普段の会話の中で気になる点があるようであれば、親が上手く軌道修正をしてあげて、「他者理解」と「自己主張」のバランスをとってあげることで、子供の友達との関係もより良くなっていきます。

友達関係が機会を創造する

子供の友達関係に親がしてあげたい5つのアドバイスを紹介しましたが、ここで少しだけ、良い友達関係がなぜ大切なのかという話をしたいと思います。

一つには、シンプルに子供の毎日が楽しくなり、良い思い出をたくさん作ることができるというものがあります。

しかしそれだけではありません。友達との関係というのは、先述の通り子供のコミニュケーション能力を高めてくれますし、別の家庭の子供との関わりによって、知見を広げることができ、好奇心も高まります。

同じ保育園や小学校に通っていても、帰宅後や休日には全く違ったことをしているでしょうし、そこで入ってくる情報も違うものだと思います。そのようなある種「別世界」を経験している友達から、これまで聞いたこともないようなことを教えてもらったり、自分とは違った物の見方をしていたりとたくさんの刺激を受けることができます。それがきっかけで、子供の方から、「こんなことしてみたい」「あの習いごとをやってみたい」というようなこと言ってくるかもしれません。

これは紛れもなく、友達関係がなければ生まれなかった機会でしょう。自分の世界を広げて自分のやりたいことを見つけたり、大好きなものに出会ったりするために、友達の存在はとても大きな役割を果たしてくれます。

このように良い友達関係には良いことがたくさんありますので、度を超えた介入は良くありませんが、親ができるアドバイスをしてあげるのはとてもいいことだと思います。子供に素敵な友達関係が築けるように今回紹介したお話が少しでも参考になれば嬉しい限りです。

絵本の紹介

ピムとポム ふたごがきた(金の星社)
ミース・バウハウス 作
フィープ・ヴェステンドルプ 絵
日笠千晶 訳

猫のピムとポムは双子の姉妹が遊びに来るということで、何をして遊ぼうかということを考えていましたが、思った通りにはいかずに、双子の姉妹に振り回されてしまいます。そして、ピムとポムが楽しみにしていたケーキもたくさん食べてしまいます。踏んだり蹴ったりの2匹でしたが、最後にはお姉さんの優しさに触れ、気の合う2匹が仲良くいることの幸せに気がついたのでした。

このお話は今回お話した「仲良くできない子もいるかもしれない」に近い内容なのかなと思いました。ピムとポムはどうみても双子の姉妹と相性がいいようには思えません。だけど、そんな双子との時間を経験したからこそ、ピムとポムの間の友情がどれだけ素晴らしいものなのかを改めて再確認できたようにも思います。

この絵本を通して、仲の良い友達がいることは幸せなんだよと伝えることができますので、ご興味のある方は図書館で探してみてください。

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