マイナンバーカードという言葉は聞いたことあるけれど、まだ作っていないという方も多いかもしれません。マイナンバーカードを作らない理由はそれぞれかと思います。「作り方がわからない」「作る意味あるの」「なんか怖い」。今回はそんな思いを持たれている方にマイナンバーカードを作成するかどうかを検討してもらうための情報をお伝えしていきます。
マイナンバーカードって作った方がいいの?
いきなりですが、今回のテーマの結論をお伝えしたいと思います。
マイナンバーカードを作った方がいいのかお悩みの方に相談を受けたら、私としては作るべきと答えます。
その理由としては、便利だからの一言に尽きると思います。これまでは、住んでいる場所によっては住民票の写しを1枚取得するだけで時間とお金と労力を使っていたような人でも、マイナンバーカードがあれば、コンビニで住民票の写しを取得することができますし、証明書として運転免許証を取られたという方もこれまでは多くいましたが、マイナンバーカードがあれば、それも不要となります。
自営業や個人事業主の方はマイナンバーカードを使って確定申告を電子申告が簡単にできますので、青色申告をする際に節税をすることができる可能性があります。このようにマイナンバーカードを持っていなければ享受できないサービスもあります。マイナンバーカードの利用用途が広がっていくにつれて、このようにマイナンバーカードがなければサービス自体を受けられないということが多くなってくると思いますので、作らなければ不便という状況になっていくと思います。
一方で、マイナンバーカードには個人番号が記載されている本人を証明書ですので、気軽に提示するのは怖いという方も多いかと思いますが、マイナンバー規制法というもので罰則規定が定められていますので、法律で守られています。
こういった理由からマイナンバーカードは作るべきと考えています。
ここからはマイナンバーカードでどういったことができるのかということを説明していきます。
そもそもマイナンバーカードとは
マイナンバーカードとは、氏名・住所等の情報に加えてマイナンバー(個人番号)が記載されたICチップ付きのカードです。免許証のように身分証明書として使えたり、自治体のサービスや確定申告を電子申請する際などに利用することができます。
マイナンバーカードでできること
マイナンバーカードを持っていない方にとって、マイナンバーカードの利用用途はあまりないという印象があるかもしれません。しかし、マイナンバーカードが作られた頃にはなかったようなサービスが徐々に拡大しており、意外と幅広い利用用途があるんです。ここでマイナンバーカードができることをまとめてみたいと思います。
マイナンバーを証明する
個人番号(マイナンバー)の提示が必要なときに、マイナンバーカード を証明書類として使用することができます。
マイナポータルの利用ができる
マイナポータルとは行政手続の検索やオンライン申請ができる自分専用のサイトです。マイナンバーカードがあれば、このマイナポータルの利用をすることができます。
公的な本人確認書類となる
銀行の口座開設やパスポートを作るときなどに、運転免許証や健康保険証など使う場合には、別途マイナンバーの提示が必要となりますが、マイナンバーカードであれば1枚で本人確認とマイナンバーの両方を証明することができます。
オンライン取引に利用できる
オンラインバンキングなどの民間のオンライン取引に利用できるようになります。
コンビニなどで証明書の発行ができる
コンビニなどで住民票、印鑑登録証明書などの公的な証明書を取得できます。市区町村によりサービス内容が異なりますが、下記のような証明書を取得することができます。
- 住民票の写し
- 印鑑登録証明書
- 住民票記載事項証明書
- 各種税証明書
- 戸籍証明書
- 戸籍の附票の写し
広がるマイナンバーカードの利用用途
冒頭にもお伝えしましたが、確定申告の電子申告を簡単にするためにマイナンバーカードを使うことができます。このように、様々な手続きを簡単に、そしてお得にするために、マイナンバーカードが活用される場面はますます増えていくと思います。
今は紙での手続きが必要な手続きでも、今後は電子化が推進されていくことが予想できますが、そこでマイナンバーカードが必要になってくるに違いありませんので、マイナンバーカードを作るメリットは増え続けていくことでしょう。
マイナンバーカードの怖さ
ここまでマイナンバーカードのメリットをお伝えしてきましたが、マイナンバーカードに記載されている個人番号を悪用されれば、大きな損害を被る可能性もあります。ここがマイナンバーカードを持つ上で一番怖いポイントかと思います。
しかし、マイナンバーカードを悪用した者には、厳しい罰則がありますので、個人番号を不正使用することは悪用する側にとって非常に高いリスクを伴うことになります。だからといって100%安全というわけではありませんが、これだけの罰則があるんだということを知っておけば、少しは安心感があると思いますので、少し長いですが、マイナンバー規制法の罰則規定を記載します。
- 個人番号利用事務等に従事する者が、正当な理由なく、特定個人情報ファイルを提供
4年以下の懲役 or 200万円以下の罰金 or 併科 - 上記の者が、不正な利益を図る目的で、マイナンバーを提供、または盗用
3年以下の懲役 or 150万円以下の罰金 or 併科 - 情報提供ネットワークシステムの事務に従事する者が、情報提供ネットワークシステムに関する秘密の漏えい、または盗用
3年以下の懲役 or 150万円以下の罰金 or 併科 - 人を欺き、人に暴行を加え、人を脅迫し、または財物の窃取、施設への侵入等によりマイナンバーを取得
3年以下の懲役 or 150万円以下の罰金 - 国の機関の職員等が、職権を濫用して特定個人情報が記録された文書等を収集
2年以下の懲役 or 100万円以下の罰 - 委員会の委員等が、職務上知り得た秘密を漏えい又は盗用
2年以下の懲役 or 100万円以下の罰 - 委員会から命令を受けた者が、委員会の命令に違反
2年以下の懲役 or 50万円以下の罰 - 委員会による検査等に際し、虚偽の報告、虚偽の資料提供をする、検査拒否等
1年以下の懲役 or 50万円以下の罰 - 偽りその他不正の手段により個人番号カードを取得
6カ月以下の懲役 or 50万円以下の罰
正しく恐れて便利に使おう
マイナンバーカードには便利な面があると同時に、不正使用をされるかもしれないという怖さがあることをお伝えしてきました。
マイナンバーカードに限らず、物事には何かしらのリスクがつきまとうものです。マイナンバーが国にどのように守られているのかを認識することで、根拠のない過度な恐怖心を捨て去ることができます。マイナンバーカードを作る前に、マイナンバーカードについてよく知っておき、正しく恐れてマイナンバーカードの便利さを享受しましょう。
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